イタリア-ミラノ在住のフリーライター "佐武 辰之佑"のブログ
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プロフィール

佐武 辰之佑(さたけ たつのすけ)

Author:佐武 辰之佑(さたけ たつのすけ)
1976年生まれ。富山県高岡市出身。小説家、フリーライター、フォトグラファー。
大学卒業後、各国を放浪しながら執筆活動を続ける。オーストラリアをバイクで4万キロの旅をし、その後アジア、ヨーロッパを回る。2007年よりミラノ在住。イタリア・ミラノのガイド・観光情報サイト「アーモミラノ」責任者。取材、コーディネート、通訳兼アテンドなども承っています。

公式HP
アーモミラノ(ミラノ情報サイト)
本ブログ、サイトともフリーリンクです。



E-mail:tatsunon314159@yahoo.co.jp
twitter:@tatsupao



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ミラノサローネ 2017 (3)「注目される日本ブースと行列文化」
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 今年の展示で大きな話題を呼んだひとつに「nendo」が挙げられます。
今回の展示はファッションブランドの「JIL SANDER」とコラボレーション、 “nendo : invisible outlilnes”と題しミラノのスフォルツェスコ城前に長い行列を作っていました。「nendo」は日本のデザインユニットとして世界的にもかなり有名で、独特なシンプルな深みのある作風にはファンも多いようです。展示の内容は素晴らしいものでしたが、これを見るのに1時間強並びました。
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 今年のフォーリサローネではブレラ地区が一番活気があったように思います。ミラノを代表する美術館、ブレラ美術館を利用してパナソニックが展示をしていました。これを見るのにも1時間ほど並ばなくてはいけなかったのですが、そんな折2年前に開催されたミラノエキスポのことを思い出しました。日本館は数あるパヴィリオンの中でも最優秀賞を受賞したとのことでしたが、最大で8時間ほど並ばなくてはいけない時もあったそうです。ふと、日本人って行列を作るということに長けた国民なのかもしれないと思わずにはいられない出来事でした。
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 パナソニックは「Electronics Meets Crafts」をテーマに2部構成のインスタレーションを展開。第一会場は先端の映像・音響・照明を利用したダイナミックな空間体験。
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 第二会場は普段でもなかなか入ることのできない美術館の地下を利用した展示。日本の伝統の技と先端技術が融合する「GO ON」というユニットの作品が展示されていました。一直線の長いテーブルに作品を並べたかったということですが、地下の歴史的な暗闇に佇む間接照明はとても生き生きと美しく見え、パナソニックの展示もかなりの好評を博したようです。

ミラノサローネ 2017 (2)「フォーリサローネの移り変わりと吉岡徳仁氏」
ミラノサローネはRHOフィエラという大きな展示会場で行われる本会場イベントとフォーリサローネと呼ばれる市内のイベントの2つに分類されます。現地に住むミラネーゼ達にとってもデザインやインテリアが好きな人は市内のイベントに赴いているようですが、展示会場にはほとんど足を運ばないイメージです。本会場は入場料がかかるのに比べ、ミラノ市内のイベントはほとんどが入場無料で楽しめるアトラクション的な要素があり、かつてはトルトーナと呼ばれる地域のみで市内イベントが開催されていましたが地域活性化という目論見もあってか現在では街のほぼ全域に広がりつつあります。

 今年はトルトーナ地区では
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3年連続となる「AGC旭硝子」が出展。「Touch」というテーマの元に、スマートフォンの普及により身近になってきたガラスに触れるという作品を展開。子供たちが戯れる回転盤の展示が注目されていました。
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 こちらは初出展となる「YOKOHAMA MAKERS VILLAGE」。フラワーメタルというコンセプトの元、アルミや軽金属を利用した花瓶が並べられ、日本の伝統の美と技術の高さが評価されていたようです。
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 トルトーナ地区の目玉となったのは、吉岡徳仁氏とLGのコラボレーション「S.F_Senses of the Future」
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 こちらの展示ではミラノサローネで発表された「ミラノデザインアワード2017」で最高賞を受賞。
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 吉岡氏の作品は上記、ルイヴィトンとのコラボレーション「Blossom Stool」も別地域のルイヴィトンブースにて展示されていました。
毎年ミラノサローネの記事を更新しているのですが、吉岡氏は2年前にブログご出演していただきましたが、今年はミラノ中心地のブランド街に新しくできたイッセイミヤケの店舗でエキシビションをしている際にお見かけしました。この度はおめでとうございました。変わらずお忙しそうでしたが、益々のご活躍をお祈りしております。

ミラノサローネ 2017 (1)「来場者の変化」
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ミラノの春恒例のイベント「ミラノサローネ国際家具見本市」、今年はちょうど藤の花が美しく咲き乱れた4月4日―4月9日というスケジュールで開催されました。今年の来場者は約34万人とのことで、一昨年と比べると10%アップと言われています。
 ミラノサローネは世界最大規模のデザイン博という知名度をより高め、家具の展示会という枠を超えて自動車、電気製品メーカーなど日本から参加してくる企業・個人デザイナーも年々と数を増しているように思います。
  出展したくても審査が厳しいと聞いていますが、その敷居が下がってきたのかもしれないし、純粋に日本のデザインというものがより受け入れられるようになってきたのかもしれません。ただそうして参加する企業などは増えながらも、街を歩いていてもサローネの時期に見かける日本人が減ってきたのではないかと思いました。
イタリアではイベントがあるときにはホテルの値段が高騰し、サローネの時期には約3倍になることから個人的に興味があってもわざわざミラノまで足を運ぶのはなかなか難しいのかもしれないし、もしくはネットでかなりの情報が拾えるようになってきたので行く必要もないと思うのかもしれない。 
 いずれにせよミラノでも見かけるのは中国の方が多くなり、こうしたイベントひとつとってみても時代の流れというものをひしひしと感じるようになりました。

ミラノサローネ 2016(5) ランブラーテ地区
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 近年はトルトーナ地区の人気の高騰により、徐々に展示の場所が少なくなり、ミラノの東に位置するランブラーテ地区と呼ばれる会場の展示がより独創性に富み、オリジナリティが高い作品が増えていると言われています。今年のイタリアのメディアもこのランブラーテ地区が主に報じられたそうで、サローネの時期の展示会場としては年々注目を浴びている地域になりました。こちらの地域でも日本人デザイナーの方々が作品を展示していました。
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 上記は博報堂の杉山ユキさんの作品。ストーンクッションということで硬いはずのものが柔らかいという矛盾を活かした作品は思わず触ってみたくなる人が大勢。このランブラーテ地区では話題になった優れた作品でした。
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 上記も博報堂の岡室健氏の作品。電気を通すシルバーインクという新しい素材と日本のTAKEOという企業の紙を活かしたLEDライト。
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 インクの付いたところならどこでも通電する仕組みにより、紙も変幻自在に取りつけることができ、幻想的なライトを買って持ち帰りたいという方も大勢いました。今年は博報堂の展示にて通訳を務めさせていただき、いろいろな人と話ができてサローネ期間もあっという間に過ぎてしまいました。
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 HOKUTO ANDO & TOSHIYA HAYASHI/WE+ の作品「Vestige」3Dスキャンと3Dプリンターを応用した作品とのことです。
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 こちらも上記のHOKUTO ANDO & TOSHIYA HAYASHI/WE+の作品「Drift」砂鉄を利用した時計。
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 こちらはデザインユニットmiif design collectiveの展示。 以前は本会場のデザイナー登竜門と言われる、サテリテに出店されていたそうです。
 こうしてはるばるミラノで展示を行うのは大変かと思いますが、お世話になった方々お疲れ様でした。御礼申し上げます。
 皆様の益々の活躍をお祈りしております。

ミラノサローネ 2016(5)トルトーナ地区 「OTTO +」

 上記の家具はOTTOという日本の企業の展示。たまたま知人のミラノ在住のデザイナーInoue Itsukoさんがコラボレーションをされたとのことで、足を止めてみました。それにしてこんな良い場所で展示ができたのも、さすがに地元在住者。
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 デザインに欠かせない職人の高度な技術と経験。上記の家具は釘を一切使用せず、天然木材を使用し日本の伝統技法の組子で装飾。女性らしい繊細さと職人の技が合わさった日本の家具づくりの原点を感じさせる作品でした。
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 また今回の展示ではカンナがけなど日本の職人さんの技を実際に見て、現代風のデザインと職人の融合というインスタレーションを展開されました。
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 OTTOの皆さんと、デザイナーInoue Itsukoさん(写真左)